資産内容からの分類
航空機、航空機リースが係わる証券化スキームとしては以下の3つの形態がある。
 
EETC (Enhanced Equipment Trust Certificate
資産(Asset)を裏付けとして発行される資産担保証券には基本的に、パススルー証券(Pass Through Certificate)、資産担保債券(Asset Backed Bond)、ペイスルー債券の3つタイプがある。
 
最初に登場したのがパススルー証券だが、満期、金利、質が一定の範囲に収まるローン等の資産を多数集めてプールしたポートフォリオに対する直接の所有権を表象するものとして発行される。従って、パススルー証券の発行者にとって、証券の発行はバランスシート上、資産の売却(オフバランス化)となる。
パススルー証券のうち航空機等の機器を担保とし、そのリース債権を表象する物をETC (Equipment Trust Certificate)と呼ぶ。従来のETCの与信力、担保力をレッシーからの支払が滞った際に使用される融資枠(Liquidity Facility)を設定する事等により向上させたものを EETC と呼ぶ。スタンダードアンドプアズの資料に拠ると、融資枠を設定する事に拠りクレジットレーティングを、2ないし3ノッチ向上させる効果がある。
証券の保有者はレッシーからの支払が滞った場合でも金利相当分の支払は設定された融資枠により一定期間約束されているので、それまでに担保物権が処分出来れば、残存元本に対する担保価値の劣化を避ける事が出来る。
しかし、融資枠を長期間設定する事は全体での経済性を損なう事になりかねない。従い、米国の様にリース料の支払停止が長期化する前に航空機が取り返せる法制度、及び過去の事例が整った国に限定される。
これまでに大手米国の航空会社、アンセット航空、イベリア航空が発行している。航空会社が利用するスキームである。
Pooled Aircraft Lease Securitization
オペレーティングリース会社が利用するスキームで、EETCが航空会社の支払能力に重きを置いてレーティング付けされるのに対して、サビサーの能力(リポセッション時のリプレースメント実績)、ポートフォリオの質、及び分散化に重きが置かれる。
  
GECASILFCは自らサビサーになり、既存案件の資金調達、及びオフバランス化として利用している。また、従来銀行等からの借入が困難だった中小のリース会社も、このスキームを利用する事により資金調達が可能となり業容を拡大して来ている。
EETC同様にLiquidity Facilityが設定され、オリジネターが劣後部分を提供するのが一般的である。
 
Aircraft CLO (Collateralized Loan Obligation)
  

オペレーティングリース、ファイナンスリースのレンダーが利用するスキームで、CLPK Airfinance9812月に発行した。各種リーススキムのシニアローン部分のみを証券化した商品で、レッシーが支払不能となった場合には担保である航空機は別のレッシーに再リースさる事はなく、売却される点がPooled Aircraft Lease Securitizationのスキームと異なる。

 
富士銀行も海外でジャパレバのローン債権を証券化する準備を進めていたが、3行合併で中止している。他の邦銀も航空機リース上のローン債権を、その他一般のローン債権を含めた形で証券化を検討している。