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航空事情 航空ビジネス講座

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各論(2)  航空会社の収支 − 費用分析(1.直接費用) 3)運航乗務員の訓練費用

 
航空会社の全費用に占める運航乗務員の訓練費用の割合は、0.2%程度です。この訓練費用には、新たに導入した機種への移行訓練や、既存の機種への移行訓練、新たな乗員の養成、操縦技量を維持する為の訓練などが含まれています。通常、乗員の訓練費用は単年度で一括して費用計上されず、複数年に渡り、繰り延べて計上されます。

では、どのようにすれば運航乗務員の訓練費用を抑えることが出来るのでしょうか。安全性を確保する上で、乗員の訓練は法令で定められた内容を超えて、削減することは出来ません。ひとつの方策としては、使用機材の機種を簡略化することが挙げられます。

運航乗務員は適正な訓練を受けて、特定の機種を操縦する資格を取得します。B767型機の資格を持つ乗務員が、B747型機に乗務するには、新たに移行訓練を受けて、資格を取得する必要があります。運航乗務員は訓練を受け、資格を取得した機種以外に乗務することは認められません。

サウスウエスト航空はB737型シリーズ機、ジェットブルー・エアウェイズはA320型機のように、低コスト航空会社は使用する運航機材の機種を、単一化しています。勿論、機種を単一化することで、乗員の訓練費用だけでなく、整備士の訓練費用、常備する部品の種類や数も最低限に抑えることが出来ます。

しかし、広範囲な路線網を持ち、様々な市場に乗り入れている航空会社の場合、機材を統一することは不可能で、合理性もありません。エアバス社は、ナロー・ボディー機のA320型シリーズ機とワイド・ボディー機のA330型機、A340型機、そして2006年に就航を目指し開発中の超大型機、A380型機の操縦室の仕様を統一化することで、クロス・クルー・クオリフィケーション(CCQ:機種横断的な乗員資格)を提唱し、機種間での移行に要する訓練を軽減化しています。

しかし、CCQもある一定規模の航空会社では、同じ乗員が複数の機種に同時期に乗務する必要性が低いことや、乗務する機材の大きさで乗務員の賃金が決まる給与体系などから、採用している航空会社は限られています。逆にボーイング社は、機種ごとに異なる操縦室の仕様を採用し、機種ごとの特徴に見合った、最良の操縦環境を実現すると言った考えを持っているようです。