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航空事情 航空ビジネス講座

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各論(2)  航空会社の収支 − 収入の傾向(1.供給)

 
航空会社が供給する座席数や座席距離(キロ、もしくはマイルで表示)、貨物の搭載容量は、通常、旅客や貨物需要の増加に添って増加します。歴史的に、GDPが1%成長すれば、旅客供給は2%増加する傾向が過去には示されていますが、例えばアジアのように、それを上回る増加を示す地域もあります。

航空会社の経営者達は嘗て、需要の増加を予測することに非常に不慣れでした。彼らは、需要の増加に見合う供給を手当てすることが間に合わず、逆に、経済が後退する頃に、極端な供給の増加を実現したりしました。これは需要が増加すると航空会社は新たな機材をメーカーに発注するものの、発注した機材が航空会社に引き渡される頃には、経済は後退期に入り需要は後退している、ミスマッチからでした。

しかし、以前に比べて航空会社の経営者達は少しずつ賢くなっています。航空会社は、発注した機材の引渡が需要に見合わない供給となる場合、メーカーとの契約で定められた解約権の行使や、引渡時期の繰り延べを交渉したり、発注時に確定発注とせず、オプション(購入選択権)契約として、引渡のぎりぎりまで需要動向を分析しています。

また、メーカーも製造過程を早く効率的に生産できるようにし、航空会社の需要に見合った柔軟な生産による、機材の引渡を実現しようとしています。改善はしているものの、航空会社の経営者達は、周期的な需要の変動に十分には対応できておらず、まだ、長い道のりを経ることが必要なようです。

需要の低迷から脱する段階で航空会社は、市場シェアの低下を避けるために、供給の回復を需要の回復が示す速度以上に急ぎます。結果として、運賃は下がり、利益率が低下し、経済の回復は航空会社の業績回復を追い越してしまいます。経済が回復しても、航空会社の業績回復には暫く時間(3〜4年)が掛かることになります。