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航空事情 航空ビジネス講座

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各論(1) 航空会社のリスク − リスクの特徴(下)

 
運航業務リスクは、乗務員のスケジューリングや会計、情報システム、電子商取引など、日々の業務遂行上の戦術的側面から発生します。多くの航空会社は、業務上の支障や不規則運航など、明らかな運航業務上のリスクを緩和する手法を導入していますが、徐々に表面化してくるリスクには対応できていません。

例えば、米国の航空会社は路線網全体での慢性的な遅延が発生し、多額の費用を掛けて苦情や訴訟に対処していますが、政府との航空業界への規制のあるべき姿に付いての協議を持つことや、空港の処理能力の問題解決などには、殆ど努力を払っていません。

運航業務リスクは、手続き過程の見直し、組織構成の変更、社内コミュニケーションの改善、危機管理マニュアルの作成、成果評価による報奨制度の導入、経営資源の再配分など、組織的な解決方法で緩和することが出来ます。

航空会社のリスク管理は従来、物的資産の保全、運航上の安全と保安の確保といった偶発リスクへの対処と、外国為替や金利変動、燃料価格の変動など、一部の財務リスクに限定されていました。

偶発リスクの多くは保険商品で担保することが可能です。保険市場の拡大と他の金融市場との連携で、細かな内容まで、効率的に担保することが出来るようになっています。従来は保険でも担保出来なかった、天候や気象変動による収益への影響も、デリバティブ取引で回避することが可能となっています。

◇航空会社のリスク管理は、1)全てのリスクが有形ではなく、潜在する影響は、個々の航空会社が持つ価値により異なり、2)個々のリスクとそれらによる影響は、金融資産として評価し、リスク相互を関連させて評価すべきです。また、リスク管理は、3)一時的なものではなく、継続的な過程だと言えます。