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航空事情 航空ビジネス講座

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◆7E7型機(中)◆

 
組み立て工場をどこに設けるのかと同様に重要な決断とされている、エンジン・メーカーの選定だが、ボーイング社ではロールス・ロイス(RR)社、ジェネラル・エレクトリック(GE)社、プラット・アンド・ホイットニー(PW)社の3社から選定する予定だが、航空会社との初期段階の打ち合わせを終え、同社のトビアス・ブライト氏(エグゼクティブ・バイス・プレジデント)は、3社の全ては必要なく、顧客は2社からの選択を希望している、と述べている。

ボーイング社では、7E7型機に搭載するエンジン選定を11月に行う予定としているが、アナリスト達は、RR社とGE社が先行していると見ている。しかし、ボーイング社は、PW社のエンジンを好む、日本航空、全日空からの開発段階での発注を期待していることや、GE社はGE90型エンジンの派生型を予定しているのに対して、PW社では同型機向けに新たに開発することを予定していることも、PW社を無視できない存在としている。

また、ブリティッシュ・エアウェイズを始め、キャセイ・パシフィック航空、シンガポール航空、カンタス・オーストラリア航空などからの受注を考慮すれば、大手エンジン・メーカーとして唯一の欧州企業である、RR社は外せない存在であることから、GE社とPW社の競争は過熱するものと想像される。

GE社は、GEN−X(ジェネレーションーX)プログラムを基礎に、軽量複合材を用いたファン・ケース、高出力複合ファン、単一環状燃焼室などの技術で、7E7型機のエンジンとしての採用を目指している。GE90型の設計を基礎にするものの、内部の素材を軽量化し、高出力化を図る考えだ。GE社では、高圧圧縮機での性能を約2.5%改善することが課題だとしている。

また、GE社は、ステージ3騒音規制基準より26デシベル低い騒音対策や、排出窒素酸化物をICAOのCAEP(航空環境保護委員会)がチャプター4で求める基準の60%下回ることなど、ボーイング社の厳しい環境問題への要求にも、適合すべく検討している。ボーイング社が求めている要求は、GE社製のCF6−80E1型エンジンを搭載したエアバス社のA330型機の燃料効率を、15%改善するに等しい内容とされている。

RR社は、7E7型機への採用を狙うRB262型エンジンのバイパス比が、低圧と高圧の圧縮機の構成を最適化することで、10.5:1〜11:1の間になるだろうとしている。B767型機などに採用されている、PW社製JT9D−3A型エンジンのバイパス比5.0:1と比較すれば、倍に向上することになる。

PW社は、PW−EXXとして全く新たなエンジンを開発するとしているが、次世代のファン技術の開発を検討しているのかを含めて、殆ど7E7型機への採用を狙うエンジンの詳細を明かしていない。(つづく)