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航空事情 航空ビジネス講座

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◆トリビュート、B757型機◆

 
ボーイング社は先週、近年新規受注が低迷していたB757型機の生産を、2004年に停止することを明らかにした。燃料効率の高い民間航空機を目指して、1987年に開発が始められた同型機だったが、同じボーイング社が生産するB737NG型シリーズ機やエアバス社のA320型シリーズ機、そしてボーイング社が提案している7E7型機など、更に運航効率の高い新世代の機体に受注を奪われた。

残念ながらボーイング社が生産したジェット機としては唯一、日本の航空会社が採用することのなかった機種となったが、関西空港などには中国の航空会社、コンチネンタル・ミクロネシア航空、ネパール航空などが同型機で乗り入れている。細長い胴体に200座席以上の収容能力と航続距離の長さから、欧州のチャーター航空会社、米国の大手航空会社が主に採用した。

1990年代後半に欧州のチャーター航空会社が、製造から10年以上を経て、整備費用が高くなった同型機の運航を停止し、ロールス・ロイス社製のエンジンを搭載した同型機モデルの中古価格は低下した。そして2001年には、同型機の受注残を持っていたトランス・ワールド航空がアメリカン航空に買収され、同型機を主な運航機材とするナショナル航空が連邦破産法11条を申請(その後、会社清算)すると、プラット・アンド・ホイットニー社製のエンジンを搭載した同型機モデルの中古価格も低下した。

更には、ユー・エス・エアウェイズやユナイテッド航空が連邦破産法11条への適用を申請したことで、一回り小型のB737型機よりもリース料は下がってしまう。エアバス社の販売攻勢が激しかったのか、経営者が野放図だったのか、ユー・エス・エアウェイズはB757型機のリース契約を解約する一方、エアバス社からほぼ同じ輸送能力のA321型機を受領している。

ボーイング社がB757型機の開発構想を最初に明らかにしたのは、1968年の2月だった。それから10年後の1978年8月、ブリティッシュ・エアウェイズが19機、イースタン航空が確定発注21機とオプション(購入選択権)分24機を、同型機への最初の発注として契約した。そして1979年3月、ボーイング社は正式にB757型機の開発を決定した。

1982年1月、最初のB757型機がボーイング社のレントン工場で完成し、お披露目のイベントには約1万2千人が集まった。2月には初飛行し、翌年1月に商業飛行を開始した。1989年には同型機への1年間の受注数としては最高となる、166機を受注している。1996年9月には胴体を延長し、操縦系統をB777型機と同じにした、B757−300型機の開発が始まった。

これまでに1,000機以上を生産したB757型機は、その殆どが現在も旅客機として運航されているが、他に同型機のような容量に対する航続距離を持つ機体がないことから、旅客機としての市場が少なくなっても、貨物機として長く運航されることだろう。現在、40機近くが保存状態で運航から外れているようだが、まだ価格的には貨物機への改造を施すまでには、安くないようだ。