AIWA SHOP_468_60
<< BACK 

航空事情 航空ビジネス講座

TOP>>

 

9.航空と環境 - 騒音

 
ジェット機の騒音は、航空会社が直面する最も大きな環境問題のひとつで、その対策には莫大な費用が費やされています。騒音対策には過去25年以上に渡る、新たな技術の開発と応用が必要でした。機体メーカーは、様々な設計変更を機体に施し、上空を高速でジェット機が移動することで起きる、空気の移動を原因とした騒音を減少させました。また、エンジン・メーカーは、高速のエンジンからの廃棄ガスを減少させることで、騒音を減らすことに成功しました。

航空会社は、ジェット機に新たな技術が施されると、古い大きな騒音を出す機体を、新しい騒音の低い機体に更新してきました。B707型のような第1世代に属する1970年代に導入された機体は、B727型のような騒音規制上、ステージ2と呼ばれる機体に更新されました。更に近年、ステージ2の機体は、B757型のようなステージ3と呼ばれる、より低騒音な機体に更新されています。

1990年に米国の連邦議会は、ステージ2の機体全てを2000年までに退役させる規制を設けました。現在、米国の航空会社が運航する機材の全てがステージ3の機体、もしくはステージ3に適合する為の消音機をエンジンに装備した機体となっています。日本でも同じような規制が、2002年4月から実施されています。

規制に適合する為、米国の航空会社は1,000億ドル以上を投資して、約2,000機の機体を更新しました。米国の連邦航空局によると、ステージ3の規制が実施されたことで、米国国内で許容範囲を超えた騒音に悩まされている人口は、700万人から60万人に減少したとされています。

騒音を発生源から減らすことが、騒音対策では最も重要なことですが、空港周辺地域でジェット機の騒音による影響を緩和する、唯一の方法ではありません。航空会社、空港、それに航空当局では、同時に他の方策も試みています。例えば、航空会社の後押しを受けて航空当局は、空港周辺の住宅、学校、その他の建物に防音対策を施す支援を提供しています。また、米国では、空港の運営会社が連邦政府の補助金で住宅などの建物を買い取り、空港と両立できる他の商用施設に再開発した事例もあります。

航空会社、空港、航空当局は協力して、地上近くを飛行する航空機が、出来るだけ住宅地から離れたルートを取るようにしています。例えば、空港近くに水面や工業地帯などがある場合には、離陸や着陸の飛行ルートをそれらの上に設定しています。また、離陸に際して、運航乗務員はエンジンの出力を最大にして速やかに上昇し、住宅地の上空ではエンジンの出力を落とし騒音を抑えるように指示されている空港もあります。
Click Here!