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航空事情 航空ビジネス講座

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9.航空と環境 - 環境対策への取り組み

研究への参加
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航空会社は、国際的な組織の、航空に関わる環境保護に関する様々な検討部会に参加しています。それらの検討部会は、運航上の基準や市場原理を含む、航空機から発生する廃棄物を減らす、様々な方策を検証しています。

航空会社は、国連の気象変動に関する政府間パネル(IPCC: Intergovernmental Panel on Climate Change )が出す、航空が環境に与える影響に関する報告の作成にも参加しています。また、米国の航空会社は自発的に、連邦航空局、連邦環境保護局に協力し、3,000フィート以下での窒素酸化物を削減する方策を研究しています。

1960年代
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航空会社の航空機から発生する廃棄物を削減する取り組みは、1960年代に遡ります。まず、取り組んだのはジェット・エンジンから廃棄される目に見える煙を減らすことでした。1960年代後半には、エンジン・メーカーが廃棄物を削減できる燃焼室を開発し、第一世代のエンジンが排出した黒い煙は見えなくなりました。1970年代
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1970年代はエネルギー危機に象徴されるように、燃料費が上昇したことが、航空会社のエンジン廃棄物への関心を高め、更に燃料効率の高い機体、エンジンの開発を航空機メーカーに求める動きとなりました。

米国の会計検査院(GAO)が1992年に出した報告では、1976年と1988年を比較した場合、航空機のエンジンが出す廃棄物のなかで、炭化水素が85%、一酸化炭素が70%削減されたとしています。

一方では、同期間での窒素酸化物の排出量は、燃料効率を高め、他の廃棄物を減らす為にエンジン内部の温度を高め、より多くの燃料を燃焼させたことで、12%増加しています。

しかし、第1世代のジェット機と比較した場合の今日のジェット機は、一飛行あたりの炭化水素、一酸化炭素、窒素酸化物の排出量の合計は、4分の1程度にまで減っています。

飛行状態で異なる廃棄物
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炭化水素と一酸化炭素は、降下や地上走行時など、エンジンを低速で作動させている状態で、エンジンの燃焼室内起きる燃料の不完全燃焼が原因で発生します。逆に窒素酸化物は、離陸や巡航時のエンジン内部が最も高温になる状態で発生します。また、巡航時には、二酸化炭素や水蒸気も発生します。

窒素酸化物
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窒素酸化物に対する関心が高まるなか、航空機が排出する窒素酸化物は削減され、人が発生させる窒素酸化物全体量にして2〜4%を削減しました。また、エンジンメーカー、航空会社、米国連邦政府は、将来に渡りそれらの廃棄物を著しく減らす方法を模索しています。

窒素酸化物が石油燃料を高温で燃焼させることで発生することから、研究者達は、高出力時でも燃料効率を落とすことなく、また他の排出物を増やさずに、ジェットエンジン内部が低温を維持できる方法を研究しています。この研究は真の挑戦と言うにふさわしいものですが、高出力時でも低温を維持できるエンジン燃焼室の構造設計など、既にいくつかの期待できる方法が考え出されています。

二酸化炭素
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二酸化炭素は地球温暖化の原因とされていますが、航空機から排出される量は、木材やガス、石油などを燃焼させることで人によって発生される二酸化炭素量全体の3%以下とされています。二酸化炭素は化石燃料を燃やす際には必ず発生する為、航空機から排出される二酸化炭素をなくすことは出来ませんが、より燃料効率の高いエンジンや機体を開発することで削減することが出来ます。

自由化により競争が激しくなる航空業界では、より運航コストの低い航空機が好まれます。特に、テロ事件後の航空機が中古市場で余っている状況では、環境問題も含めて、航空機メーカーはより早く、少しでも運航効率の高い航空機の開発を迫られています 。
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