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航空事情 航空ビジネス講座

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4. 安全な飛行のために

 

連帯貢献

通常、米国では連邦政府と航空関係者が、指摘された安全上の問題に対して、共同作業で取り組みます。航空機メーカー、航空会社、運航乗務員、整備士、連邦航空局(FAA)、連邦航空宇宙局(NASA)などからの代表者からなる、委員会や作業部会が設けられます。最近の活動として次のようなものが上げられます。

老朽化した航空機
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非常に異常な胴体の破損と言った事故を受けて、老朽化した航空機の再検査や、整備計画の見直しが進められました。現在では、多くの構成部分が整備計画に従い、十分な耐久性の範囲内で、定期的に交換されるようになっています。

空中衝突防止
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長年に渡る、連邦政府と航空機メーカー、航空会社などの研究により、TCAS(Traffic Alert and Collision Avoidance System)が開発されまし
た。TCASは航空機が空中で他の航空機と接近した場合、警報で運航乗務員に知らせ、十分な間隔を作り衝突を回避する操縦方法を指示します。現在、米国では座席数10席以上の民間航空機の全てに、TCASを搭載することが義務付けられています。日本でも同様に、民間航空機へのTCASの搭載は義務となっています。

ウインドシアー
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TCASのように、連邦政府と航空会社、航空機メーカーなどが共同で、空港近くの低高度で発生する急激な下降気流、ウインドシアーを検出、警報する装 置を研究、開発しました。


着氷対策
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翼上面に氷が付着すると、空気の流れが不規則となり飛行機は飛べなくなります。翼に着氷が起きることを原因とする事故の発生を受けて、米国の連邦政府と航空機メーカー、航空会社の代表からなる対策チームは、運航乗務員が厳密に従わなくてはならない、気象条件を考慮した、新たな除氷作業と作業終了から離陸までの時間を決めました。

機体に付着した氷を溶かす除氷剤を機体にスプレーして、除氷作業は行われますが、作業終了後、運航乗務員は定められた時間内に離陸する必要があります。もしも、時間内に離陸できなかった場合には、再度、駐機場で除氷作業を繰り返す必要があります。

可燃性
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米国の連邦政府、航空機メーカー、航空会社は、継続的に飛行機の内装、座席の素材、客室の壁面、上の棚や貨物室に使用される材料を、可燃性の低いものへと変更を重ねています。

ヒューマン・ファクター
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航空機事故の多くが人の間違いによって発生している事実を認識して、米国の連邦政府、航空機メーカー、航空会社は、近年、ヒューマン・ファクターに注目し、研究を進めています。

まだまだ、研究過程ではありますが、これまでに解ったことは、既に運航乗務員などの訓練や、操縦室内での作業過程の管理に反映されています。