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航空事情 航空ビジネス講座

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2. 米国の航空業界

 
大手航空会社の組織構成

ライン
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航空会社のサービスを提供、販売する業務に直接関わる部門をラインと呼んでいる。飛行機を整備点検する、整備士、飛行機を操縦する、運航乗務員(パイロット)、乗客に機内サービスを提供し、機内での安全を確保する役目を持つ、客室乗務員(スチュワーデスなど)、予約を受け付け、乗客を搭乗口へと導く、予約係、空港業務等が含まれる。

ラインは大きく、整備・技術、運航、営業・販売の3つに分けられる。これら3部門が航空会社の本質で、従業員の約85%が所属している。

(1)運航部門

運航部門は、飛行機の安全で効率的な運用に責任を持ちます。飛行機の運航スケジュール、乗務員の乗務スケジュールを立て、連邦航空局のような航空管理当局からの指示に適合するようにその運航を管理、運営します。

運航乗務員、客室乗務員に対する教育、訓練も運航部門が責任を持ちます。教育、訓練は入社時や資格取得時だけでなく、乗務している間にも周期的に再教育、再訓練が実施されます。また、乗務員が運航上の安全を確保する為に必要な、飛行前、飛行中、飛行後に行う作業手順についても、運航部門が作成します。

ディスパッチャーと呼ばれる職種も運航部門に属します。ディスパッチャーの仕事は、運航上の様々な影響を検討し、離陸の為の情報を与えるものです。情報には、気象、航路、必要な搭載燃料量、飛行機に積み込まれた貨物や乗客の重量と、その配置状態などが含まれます。飛行機の中で荷重が均等に配置されていることは、安全上とても重要なことです。

(2)整備・技術部門

整備部門は航空会社の全従業員の約11%が所属し、運航費用の10〜15%を占めています。整備部門が飛行機を最良の状態に維持することで、整備計画に従った飛行機の安全性、乗客の快適性、航空会社の物理的資産である飛行機の資産価値、スケジュール通りの運航で最大限の資産活用が、維持出来る事になります。

飛行機を保有、もしくはリースすると、その飛行機が地上に駐機していようが、飛行していようが費用が発生します。しかし、飛行機は乗客を乗せて目的地に到着してはじめて、航空会社に収入をもたらします。航空会社の成否は、飛行機が適切に整備され、予定通りに飛行可能な状態であることだと言っても、過言ではありません。

航空会社は整備基地と呼ばれる、大掛かりな飛行機の整備、改修が可能な設備を持っています。大手の航空会社では、整備基地を数カ所に持っています。整備基地では整備計画に従った、定期的な整備が行われます。また、整備基地には、整備、交換に必要な、大量の部品が保管されています。

中規模な整備施設は、航空会社の運航拠点(ハブ空港)にそれぞれ配置されています。運航拠点では飛行機が夜間駐機される為、その間に整備を行うことが出来ます。小規模な整備施設は整備ステーションと呼ばれ、殆どの空港に設置され、機体の点検、整備が出来るようになっています。