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◇◆◇ 航空事情 第248号(2005/11/21)◇◆◇
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【目次】
★航空会社★
日本航空 上半期赤字、S&P社が格付けを一段階引き下げ
カンタス航空 ロンドン〜シドニー線、上級クラス・サービスを検討
ロイヤル・ネパール航空 国王の外遊で30%が運休に
インディペンデンス航空 買収の提案期限を16日に
★メーカー・技術開発★
ドバイ・エアー・ショー 20日開幕、大型発注に期待
エアバス社 A380型、日本の航空会社にオール・エコノミーを提案
エアバス社 B747−8型開発決定、大型機の競争は厳しくなる
ボーイング社 B747−8、胴体延長型ジャンボ機の開発を決定
ボーイング社 B787型、140社を集め開発状況を報告
★航空行政・協定交渉・統計★
米国・欧州 自由航空協定で暫定合意、ヒースロー空港開放へ
イラン航空 米国の経済制裁でエアバス機が運航不能に
★機材計画★
エミレーツ航空 26機のB777−300ER型を発注
ボーイング社 B747ADV型、開発を正式決定・NCA8機発注
ドイツDBA ボーイング社、B737型40機の発注で契約
★空港・保安★
トロント空港 着陸料値上げ、成田を超え世界一に
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【航空会社】
日本航空 上半期赤字、S&P社が格付けを一段階引き下げ
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米国の格付け会社スタンダード・アンド・プア−ズ(S&P)社は17日、2
年ぶりに上半期(4月〜9月期)の業績が120億4,000万円の赤字に転
落した、日本航空の会社格付け、及び長期無担保優先債務格付けを、BB−か
らB+に一段階引き下げたことを明らかにした。前年上半期の業績は、829
億6,000万円の黒字だった。
日本航空は2006年3月期の通年での業績を、これまでは170億円の黒字
と見込んでいたが、470億円の赤字に引き下げている。相次いだ運航トラブ
ルや中国での反日デモなどで、売り上げが落ち込んでいることや、燃料費の高
騰が原因としている。売り上げ見込みは、これまでより140億円少ない、2
兆1,950億円に引き下げている。
カンタス航空 ロンドン〜シドニー線、上級クラス・サービスを検討
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カンタス・オーストラリア航空は主要なロンドン〜シドニー線で、ファース
ト・クラスやビジネス・クラスだけの無着陸直行便を検討している。シンガ
ポールなどの東南アジアやドバイなど中東を経由する路線での競争が厳しくな
っていることから、無着陸の直行便で飛行時間を短縮し、経由地での着陸料の
負担をなくすなど、付加価値を付けたい考えだ。
カンタス航空は、先週、香港からロンドンまで東回りで最長無着陸飛行記録を
達成した、B777−200LR型の導入に付いてボーイング社と交渉してい
る。通常3クラス制で300座席配列のB777−200LR型だが、ロンド
ンからシドニーへ(東回り)の無着陸直行便には距離が足りず、上級クラスだ
けの200座席配列での就航を検討している。
エアバス社もA340−500型を提案しているが、B777−200LR型
よりもペイ・ロード(航続距離、及び積載重量)が小さく、120座席配列が
限界とされている。
ロイヤル・ネパール航空 国王の外遊で30%が運休に
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ロイヤル・ネパール航空は、ギャネンドラ・ビール・ビクラム・シャー・デー
ヴ国王の外遊に伴い、国際線の約30%が運休している他、約20%に遅れが
出ている。ロイヤル・ネパール航空はB757型2機で、7ヶ国10都市に週
23便を運航している。
国王がバングラディッシュのダッカで、12日から開催されている南アジア地
域協力連合(SAARC)の、第13回首脳会議に出席したのに伴い、11日
からB757型1機がチャーターされ為で、運休に伴う市場占有率の低下が懸
念されている。
国王は更に12月13日から20日間、チュニジア、ブルンディー、ナイジェ
リア、エジプトなど、アフリカ諸国歴訪を予定している。
インディペンデンス航空 買収の提案期限を16日に
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連邦破産法11条の適用を申請し法的な会社再建中のインディペンデンス航空
は10日、同社の一部、もしくは全ての資産への買収提案の期限を、16日と
したことを明らかにした。インディペンデンス航空は投資家に、1日までに提
案の意思表明を求めていたが、約2,800人の従業員に対して、数社と交渉
していることを明らかにしている。
通常、連邦破産法11条の適用下では、債務の削減を図り、投資家には新たな
出資を求めるが、自らの買収先を探すのは異例だと、破産法の専門家らは述べ
ている。インディペンデンス航空は1社以上の買収提案が出れば、2006年
1月3日に入札を行うとしている。
独自の運航開始から17ヶ月のインディペンデンス航空は、主に米国東岸部で
1日230便を運航しているが、1月上旬までは通常通りの運航を継続すると
している。独自で運航する以前のインディペンデンス航空は、アトランティッ
ク・コースト航空として、ユナイテッド航空やデルタ航空の支線を運航受託し
ていた。
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【メーカー・技術開発】
ドバイ・エアー・ショー 20日開幕、大型発注に期待
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アラブ首長国連邦のドバイで20日から24日まで、9回目を迎えるドバイ・
エアー・ショーが開催される。46ヶ国から726社と15ヶ国が出展、エミ
レーツ航空、カタール航空、ホーカー・パシフィック、バーレンのベックエ
アー、ILFC社などからの新たな機材の発注が発表されることが期待されて
いる。
エミレーツ航空がB777型26機の発注を発表する他、次世代中型機として
A350型かB787型のいずれかを50機発注すると期待されている。カ
タール航空のアクバー・アル・バクル最高経営責任者(CEO)は、ドバイ・
エアー・ショーで重要な発表を予定していることを明らかにしている。
また、インドのキングフィッシャー航空は、リスト・プライスで20億ドル規
模の発注を予定していることを明らかにしている。インドのメディアは、キン
グフィッシャー航空は来週、エー・ティー・アール(ATR)社にターボ・プ
ロップ機を20機発注する他、ジェット機を15機発注すると報じている。
双発のB777型やB787型の販売が好調なボーイング社は、今年これまで
に700機以上を受注、エアバス社も10月末までに500機近く受注してい
る。2004年には両社合わせて647機を受注しているが、今年の両社合わ
せた受注は、昨年の2倍を超える、過去最高の受注数に達すると見込まれてい
る。
(追加:キングフィッシャー航空はエアバス社に、30機のA320型シリー
ズ機をドバイ・エアー・ショーで発注することを明らかにしている。100機
程度の機体展示が予定されているが、約40機はビジネス・ジェット機で、ド
バイ・エアー・ショーの特徴となっている。)
エアバス社 A380型、日本の航空会社にオール・エコノミーを提案
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エアバス社のA380型カスタマー・プログラム支配人、クリストファー・ス
トーンハウス氏は15日、翌日にA380型の飛来を控えたマレーシアのクア
ラ・ルンプールで記者会見し、日本の航空各社に全席エコノミー・クラス、最
大800座席配列のA380型を提案していることを明らかにした。
ストーンハウス氏は特定の航空会社名を挙げなかったが、日本の航空会社は国
内線の低コスト航空モデルでの使用に、意欲的だと述べている。ストーンハウ
ス氏は既に発注済みの航空会社も、800座席にまで届かないまでも、A38
0型に標準の555座席より多い座席配列を検討していると述べている。
エアバス社 B747−8型開発決定、大型機の競争は厳しくなる
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エアバス社でA380型の開発を指揮するチャールズ・チャンピオン氏は17
日、A380型が飛来したマレーシアのクアラ・ルンプールで記者会見し、
ボーイング社がB747−400型の後継機として、B747−8型の開発を
決めたことで、大型機の競争が厳しくなるとの認識を明らかにした。
少なくともボーイング社が、既存のB747型より大きな機体の市場を認めた
ことは喜ぶべきことで、A380型は経済性と輸送力で勝っていると述べてい
る。A380型が標準で555座席なのに対して、B747−8型は従来機よ
り34座席多い、450座席配列としている。
ボーイング社がB747−8型の開発を決定したことで、B747−8型が1
機売れるごとに、エアバス社のA380型が1機売れなくなるとされているが、
特に既存のB747型を運航しながらも、大型機の発注を躊躇していた航空各
社が、座席供給を大幅に増やすことにはならない、B747−8型の発注に踏
み切るとの見方もある。
ボーイング社 B747−8、胴体延長型ジャンボ機の開発を決定
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ボーイング社は15日(シアトル時間の14日午後11時)、B747−8型
大陸間旅客機(インターコンチネンタル・パッセンジャー・エアープレーン)、
及びB747−8型貨物専用機(フレーター・エアープレーン)を含む、新た
なB747−8型開発計画を正式に開始したことを明らかにした。
また、B747−8型には、ルクセンブルグのカーゴルックスが10機を確定
発注、10機をオプション契約、日本貨物航空が8機を確定発注、6機をオプ
ション契約することを明らかにした。カーゴルックスには2009年の第3四
半期に、日本貨物航空には同年第4四半期に1号機が引き渡されるとしている。
ボーイング社はB747−8型の開発開始に当たり、旅客機としての発注を期
待していたが、貨物機だけとなった。カーゴルックスは現在13機のB747
−400型貨物専用機だけを運航、日本貨物航空も13機のB747型貨物専
用機だけを運航、6機のB747−400型貨物専用機を発注している。
しかし、旅客型のB747−8型にも関心は高いとされ、イースター(200
6年4月16日)までに機材計画をまとめるとされている、ブリティッシュ・
エアウェイズのウィリー・ワルシュ最高経営責任者(CEO)は14日、エア
バス社のA380型に付いて、"大きなクエスチョン・マークだ"と述べ、B7
47−8型への関心を示唆している。
ブリティッシュ・エアウェイズは現在、最も古い機体で製造から16年となる、
57機のB747−400型を標準413座席配列で運航しているが、更に3
0〜40座席増設可能なB747−8型への更新を検討しているとされている。
他にも、シンガポール航空やカンタス・オーストラリア航空がB747−8型
に高い関心があるとされている。
B747−400型には今年、新たに21機の貨物専用機が発注されているが、
2002年11月にチャイナ・エアラインが4機を発注して以来、旅客機の発
注はない。シンガポール航空が9機、キャセイ・パシフィック航空は6機、台
湾のチャイナ・エアラインは6機以上、カンタス・オーストラリア航空は最大
で20機の、B747−8型旅客機の導入を検討している。
B747−8型旅客機は、B747−400型の胴体を3.6メートル延長し、
標準的な3クラスの座席配列で34座席増設できるようになる。また、B74
7−8型貨物専用機は、B747−400貨物専用機の胴体を5.6メートル
延長し、117立方メート容量が増え、4個多い荷台が搭載できるようになる。
B747−8型には、B787型向けに開発されるエンジンが装備される他、
多くのB787型の技術が応用される。ボーイング社はB747−8型旅客機
がA380型より、座席当たりの運航コストが20%低いとしている。また、
B747−8型貨物専用機に付いては、既存のB747型貨物専用機と運用上
の柔軟性を維持するとしている。
B747−400型に続く機種として、B747−8型はB747−500型
や−600型、−700型にはならなかった。ボーイング社ではB787型の
技術を多用することから、−8型にしたとしている。
ボーイング社 B787型、140社を集め開発状況を報告
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ボーイング社はシアトルに、航空会社、金融機関、部品供給元など約140社
を集め、16日と17日の2日間に渡り、"プログレス・サミット・スリー"を
開催、B787型の開発に付いて進展状況を報告、仕様要求や導入資金、生産
計画、標準化などを討議した。B787型は2004年4月に開発が決定され、
これまでに25社が309機を発注、もしくは確約し、233機が確定発注と
なっている。
発注元の要望を考慮し、B787型の航続距離は−3型が3,000〜3,5
00海里(ノーティカル・マイル)、−8型が8,000〜8,500海里、
−9型が8,600〜8,800海里に、また、可能な座席配列は−3型が2
90〜330座席、−8型が210〜250座席、−9型が250〜290座
席に決まったとしている。
標準型のB787−8型は2008年に、−9型と−3型は2010年からの
引き渡しとなる。胴体横壁の断熱材をなくしたことで、これまでより客室は広
くなり、A330型より15インチ広くなるとしている。エアバス社はB78
7型と競合するA350型に、A330型と同じ胴体を使うが、内部構造を変
更することでB787型と同じ幅の客室になるとしていた。
B787−8型は2007年に生産を開始、同年中に初飛行、型式証明を取得
し、2008年からの引き渡し、路線就航を予定している。6月には台湾で、
大型部品の輸送専用貨物機として、B747−400型の改造が始まり、9月
には全体の構成が決まると伴に、操縦室の仕様が明らかにされている。年内は
生産を担当する各社で、主要部品の試験が続くとしている。
サミットを前にボーイング社は、B787型の重量オーバーの問題を克服して
いた。B787−8型は機体重量222,000ポンド(約101トン)を目
標にしているが、5,800ポンド(2.6トン)程度オーバーしていた。製
造を分担する複数の下請け先が、設計変更したことで発生した増加だった。現
在は目標を1.5%超える程度で、まだ細かく削れる部分はたくさんあるとし
ている。
2,500ポンドは、B777−200ER型で3,000マイルを飛行した
場合、燃料消費で23,250ガロンの違いが出る。現在のジェット燃料、1
ガロン当たり1.66ドルだと、38,595ドルの違いになる。10月初め
には50機を発注する全日空からの懸念も示されていたが、同社広報では、必
要とする仕様に至ると、信頼していると述べている。
米国の大手航空会社としては、ノースウエスト航空とコンチネンタル航空がB
787型を発注しているが、サミットにはデルタ航空、ユナイテッド航空、ア
メリカン航空も参加していた。ボーイング機だけを運航する航空会社としては
世界最大のデルタ航空は、機材計画の責任者が、B767型の後継としてB7
87型を導入するのが当然と述べているが、発注は会社再建後になると見られ
ている。
B787−9型の最大離陸重量(MTOW)はこれまでの509,000ポン
ドから540,000ポンドに引き上げられた。MTOWが引き上げられたB
787−9型の提案を受けているカンタス・オーストラリア航空は、12月7
日にもB787−9型、B777−200LR型、及びB747−8型を発注
するものと期待されている。
6日付けの英国ガーディアン紙は、シンガポール航空がB787型を20機、
B747−8型を最大で15機、カンタス航空はB787型を最大で30機、
B777型も30機、それぞれ発注することを検討していると報じている。エ
アバス社がA350型を開発することに期待していたシンガポール航空は、A
380型の引き渡し遅延問題とボーイング社の積極的な販売攻勢が重なり、B
787型に傾いたとしている。
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【航空行政・協定交渉・統計】
米国・欧州 自由航空協定で暫定合意、ヒースロー空港開放へ
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米国と欧州連合(EU)は18日、路線の開設を大幅に容認し、競争を促進す
る、新たな航空協定で暫定合意した。米国は連邦議会の批准を必要としないこ
とから、EU加盟25ヶ国が批准すれば、2006年10月から新たな航空協
定が発効する。
これまで米国は英国やフランスなど、EU加盟各国と個別に協定を結んでいた
が、新たな協定では米国とEUとの協定に一本化し、現行の協定にあった国籍
条項が撤廃され、英国以外の航空会社でも、英国と米国を結ぶ路線に参入する
ことが出来るようになる。
米国の航空会社にとって重要な変更点は、現行ではブリティッシュ・エアウェ
イズ、ユナイテッド航空、アメリカン航空、ヴァージン・アトランティック航
空に限られていた、ロンドン・ヒースロー空港からの米国路線が、他にも開放
されることになる。
合意では相互に、便数、乗り入れ地、使用機材に付いて制限を設けない他、以
遠権も制限なしに認める、自由航空(オープン・スカイ)協定となった。合意
内容は12月5日にEUの運輸担当大臣らの会議に提出され、1月6日までに
批准されることになる。
イラン航空 米国の経済制裁でエアバス機が運航不能に
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イラン航空は15日、米国の経済制裁によりエンジン部品の調達が出来ないこ
とから、16機中5機を占める、エアバス社製の機材が運航できない状態にあ
ることを明らかにした。イラン航空は米国の経済制裁は、イラン航空の乗客を
危険に曝していると、非難している。
イラン航空のエアバス機には、米国製のエンジンが装備されている。イラン航
空では制裁対策委員会を設け、制裁を回避して部品を調達する方法を検討して
いる。米国の経済制裁は、民間航空機の安全性を維持する為の部品供給を妨げ
ていないが、対象となる機体は米国製に限られている。
米国連邦政府は3月、イランが原子力開発計画を破棄することの見返りとして、
経済制裁の緩和と民間航空機部品の輸出を一部許可することで、欧州連合(E
U)と合意していたが、EUとイランの交渉は決裂し、民間航空機の部品輸出
が認められたことはない。
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【機材計画】
エミレーツ航空 26機のB777−300ER型を発注
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20日に開幕するドバイ・エアー・ショーで、エミレーツ航空はボーイング社
に、B777−300ER型を26機発注したことを発表する。発注に付いて
エミレーツ航空もボーイング社もコメントを控えている。エンジン4基のA3
40型が、新たに今年14機しか受注していないのに対して、双発のB777
型はこれまでに63機を受注している。エミレーツ航空による26機が加わる
ことで明暗は鮮明になる。
その一方でエミレーツ航空は、6月のパリ・エアー・ショーで期待されていた、
エアバス社へのA350型50機の発注を発表すると期待されている。しかし、
ボーイング社も更に胴体を延長したB787型を提案しているとされ、B78
7型が発注されることに、まだ期待を捨てていない。エミレーツ航空がA35
0型を発注しない場合、次世代中型機で出遅れたエアバス社には大きな痛手と
なる。
ドバイ・エアー・ショーでは他に、バーレンのガルフ航空、リビア・アラブ航
空、サウジアラビア航空、トルコ航空、イエメン航空などが新たな発注を発表
するものと期待されている。また、ボーイング社はドバイ・エアー・ショーで、
今年開発を発表したB737−900ER型をベースとする、ボーイング・ビ
ジネス・ジェット3(BBJ3)を発表する。中東の富裕層からの発注を期待
しているが、2008年中頃からの引き渡しになるとしている。
ボーイング社 B747ADV型、開発を正式決定・NCA8機発注
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ボーイング社は現地時間の14日午後11時(日本時間の15日午後4時)、
B747ADV(アドバンスト)型の開発を、正式に決定したことを発表する。
日本郵船の役員会は15日午前、ボーイング社に8機のB747−8Fアドバ
ンスト型貨物専用機の確定発注と、同型6機をオプション契約することを承認
した。2009年から傘下の日本貨物航空(NCA)に引き渡される。
ドイツDBA ボーイング社、B737型40機の発注で契約
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ドイツのディー・ビー・エー(DBA)は14日、ボーイング社に40機のB
737−700型、及びB737−800型を発注することで契約したことを
明らかにした。2008年から2010年までに引き渡されるとしている。D
BAでは購入資金を調達する為、2007年以降に株式の公開を検討している
ことを明らかにしている。
また、DBAは、発注分より早く新たな機材を導入する為、他の航空会社が発
注した2008年前の引き渡し枠を、買い取る交渉を進めていることを明らか
にしている。DBAでは2006年にも引き渡しを受けたいとしている。DB
Aはドイツ国内線で、15機のB737型と14機のF100型を運航してい
る。
ドイツの航空会社は、2004年にエアー・ベルリンが70機のA320型を、
オーストリアのニッキと伴に発注、別途40機をオプション契約している。ま
た、6月のパリ・エアー・ショーでは、ルフトハンザ・ドイツ航空が49%出
資する、ジャーマン・ウィングがA319型を18機発注、12機をオプショ
ン契約している。
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【空港・保安】
トロント空港 着陸料値上げ、成田を超え世界一に
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グレーター・トロント・エアポート・オーソリティー(GTAA)は15日、
カナダ政府からリースしている土地の賃借料が引き上げられることを受け、運
営するトロント・ピアソン国際空港の着陸料を、2006年に6.9%値上げ
することを明らかにした。平均で22%引き下げた成田空港を上回り、世界一
着陸料の高い空港になる。
ブリティッシュ・コロンビア大学の調査では、B747−400型の着陸料は
2004年に、トロント空港が8,203米国ドルで成田空港が8,777米
国ドルだった。しかし、2005年のトロント空港は10,986米国ドルに
なっている。GTAAは値上げの6割は、カナダ連邦政府に支払う賃借料の引
き上げに伴うものだと説明している。
GTAAによると、2004年の着陸料収入は3億3,800万カナダ・ドル
で、カナダ連邦政府には1億3,040万カナダ・ドルの賃借料を支払ってい
るが、2006年には1億5,150万カナダ・ドルの負担になる。カナダ連
邦政府運輸省では、GTAAは合理化努力が足りないとして、賃借料の引き上
げを見直す考えはないとしている。
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【編集後記】
■国王の外遊でロイヤル・ネパール航空に大幅な欠航便が出ていることを聞き、
10年程前にフィリピン航空で聞いた話を思い出した。商談を終え雑談に入っ
た時で、嘗ての国営航空会社にコスト意識を植え付けるのは、なかなか難しい
といった内容だった。
□「10年前は、イメルダが真夜中の12時に、突然、ニューヨークにショッ
ピングに出かけたいと言い出す。その為、常にジャンボ機1機とパイロット、
客室乗務員を待機させていた。そんな環境で長年仕事をしていた従業員に、コ
スト意識を持たせるのはなかなか難しい。」と言っていた。
□なぜか説得力を感じる話だった。その後、フィリピン航空は経営破綻、完全
な運航停止にまで追い込まれたが、徐々にではあるが復活している。この話を
してくれた人物、いつの間にかCOOになっている。彼のような意識のなかっ
た人々は、経営破綻で排除されたのかも知れない。
■エミレーツ航空が次世代中型機に付いて、まだ結論に至っていないことを明
らかにしたのを、エアバス社の首脳らは、どう受け止めたのだろうか。良かっ
たのか、まずいのか。ボーイング社が先週明らかにした、B787型の仕様は、
ひとまわり大型を強調していたA350型の仕様に、ほぼマッチした。エミ
レーツ航空がA350型を発注せず、B787型を発注することになれば、痛
手は大きい。
□将来的には有望な競争相手にもなりかねない、カタール航空に売ってしまっ
たA350型、果たしてエミレーツ航空は、まだA350型に興味があるのか
疑いたくもなる。エミレーツ航空が発表しなかった今日、エアバス社はまだ、
A350型は年内に200機以上の受注が期待される、と言うのだろうか。
□先行したエアー・ベルリンやジャーマンウィングがA320型シリーズを発
注し、遅れたDBAがB737型を発注したように、競争相手と発注先が重な
ることはあまりない。それは価格や引き渡しで、先行する競争相手よりいい条
件を得ることが難しいからと考えられる。日本の市場もいずれはそうなるだろ
うが、日本の航空会社が800座席配列のA380型で、低コスト航空モデル
に興味を持っている、などと言っている間はないだろう。
□ついでに、安上がりな胴体延長で大型機市場に再参入のボーイング社、B7
47−8型は売れるだろう。日本航空もつい先日、B747−200、−30
0型の、2年前倒しでの退役を発表している。赤字でも航空会社は機材を発注
する。黒字になるか、赤字になるかは経営の問題、供給しなくては、黒字も期
待できない。来春にも、相次いで日本の航空会社は発注するだろう。
■他の信頼できるメディアが報じるか、プレスリリースが出るまでは、知りえ
た情報でも掲載しないのが航空事情ですが、ボーイング社がB747−8型の
ロンチを発表することは、4時間ほど、初めてフライングしてしまいました。
まあ、発注元の日本郵船が役員会で決定したことを、発表の6時間も前にロイ
ターが報じていたこともあり、影響はないでしょう。
【お知らせ】
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